デレク・ハートフィールドの日記

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zoom RSS 連載小説 『ツチノコの杜をぬけて』 第13話

<<   作成日時 : 2011/07/26 05:08   >>

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第13話 『応酬』


これが佐伯次郎か。
安夫は新学期開始以来未だ登校してこない病弱な級友への届け物を担任の永井先生から仰せつかったことを思い出した。
しかし、安夫の目の前にいる少年は真っ黒に日焼けした、小柄ではあるが筋肉質の体躯を誇るいかにも闊達な少年であった。その物腰は安夫に野猿を連想させた。
「おまえがさえきじろうか?」
無意識に安夫は 「おまえ」 と話しかけることによって、次郎とのパワー・バランスの均衡を保とうとした。だが、声が幾分震えていた。
「なにびびってんねん」
安夫の心の中を見透かすように次郎は応じた。
「びびってへんわ」
さらに声を震わせながら声を搾り出す安夫。
「おまえに学校からプリントとか給食届けに来てやったねん」
動揺を悟られぬよう、安夫は言葉を次いだ。
「で、今日の給食は何やねん?」
えっ?
今日の給食、何やったっけ?
安夫はあわててランドセルの蓋を開けようとした。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
おお、ついに
河原
2011/07/26 13:18
ええ、ついに
京のコヨーテ
2011/07/26 13:43

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連載小説 『ツチノコの杜をぬけて』 第13話 デレク・ハートフィールドの日記/BIGLOBEウェブリブログ
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